シロアリの駆除方法とともに、種類や生態、風呂場やトイレ、洗面所など水周りや建物の被害の症状、シロアリの予防として薬剤による退、施工業者にコンクリート基礎から対策する方法を紹介しています。
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シロアリを駆除する方法として代表的なものは、従来からの薬剤散布による方法と、ベイト工法というもので、いずれも専門の業者に工事を依頼します。 薬剤を使った方法は、まず、家屋の中でシロアリが巣食っている場所を探り、居場所を確定できたら、ドリルで壁や床を穿孔して薬剤を注入し、シロアリを直接殺します。その後、新たなシロアリの侵入を防ぐために、広範囲にわたって薬剤を吹き付けます。最後に工事のために開けた穴の補修をします。この方法だと、シロアリに対する即効性はありますが、薬剤の効果は5年しか持続しません。また、新築の場合なら、薬剤を散布した後、入居までしばらく間を空けることもできますが、既に生活している場合、臭いから逃げることはできません。家の住人、とりわけ、寝たきりの病人や、お年寄り、乳幼児やペットなど、床に近い空間で生活している居住者の健康への影響も気になります。 ベイト工法では、シロアリの脱皮を阻害して成長を妨げるベイトという薬を使用します。薬と言っても、脱皮をしない哺乳動物や鳥類には害はなく、使用量もいたってわずかです。まず、家屋や家の基礎周辺をチェックして、シロアリの食害状況を診断してから、専用の容器を、庭の土中に埋め込みます。これを、ベイトステーションといいます。ステーションの中に、シロアリのえさとなる木をいれておいて、定期的に様子を点検します。シロアリの存在が確認できたら、シロアリがえさと間違えて食べるように、ステーションの中に薬剤を仕込んでおきます。薬剤は、家の床下に直接撒くのではないので、無意識に吸い込んだり、身体に触れたりする心配はありません。もちろん、ベイトステーション付近の庭木にも影響はなく、土壌に漏れだす心配もありません。えさとしてコロニーに運び込まれたベイト剤は、やがてコロニー全体に伝播し、数ヶ月の後、コロニーは撲滅に至ります。以後、定期的に点検を続けながら、シロアリの再侵入を防ぎます。
シロアリの生態は、分類学上ではゴキブリに近く、三億年前から地球に生息しています。2000種以上ある中で、日本に生息しているのは20種類ほどですが、そのうち建物に被害を与える代表的な種が、ヤマトシロアリとイエシロアリです。ヤマトシロアリは、日本全体に生息しており、さらに、韓国、中国にまで及びます。従来、乾燥に弱く、水を運ぶ能力はないといわれてきましたが、新しい報告では、ある程度は水を運ぶ能力があって、多少乾燥した木材の中でも生活できることがわかってきました。ヤマトシロアリは、土で出来たトンネル状の蟻道を作りながら、地中から、床束、土台、大引き、根太、床柱、柱へと進行して、被害を拡大させていきます。ヤマトシロアリは、特に「巣」を作ることはしません。加害している最中の木が、そのときの棲家となります。ひとつの棲家=コロニーにつき、一万匹〜二万匹のシロアリが生息しています。行動半径は狭いのですが、一軒の家から、2,3個のコロニーが見つかることもあります。ヤマトシロアリによる被害は、風呂場、トイレ、洗面所など、水周りに集中していて、その付近の土台や床板などを食べてボロボロにします。水周り以外の箇所でも、外壁や庇にヒビがあって、雨漏りしたり、内部まで水が沁み込んだりしている場合は、たとえ2階でも被害が及ぶことがあります。イエシロアリは、本州の海岸、琉球列島、伊豆諸島、九州と四国の低地を中心に生息しています。イエシロアリは、世界の2000種以上のシロアリの中でも、もっとも激しい被害をもたらす害虫です。建物の壁の間や風呂の下の土中、建物から離れた場所にある木の切り株などに、塊状のしっかりした巣を作ります。一つのコロニーに数百万のシロアリを抱え、行動半径は100メートルにも及びます。ヤマトシロアリと違って、被害箇所=巣ではないので、駆除や退治するには、別にある巣の場所を突きとめる作業が必要になります。水を運ぶ能力も高く、建物全体にわたって、どこまでも食害していきます。
シロアリの発生を予防するため、従来の業者は大量の薬剤散布に頼る方法が主流でした。けれども、薬剤は、一定期間を過ぎると効力が薄れ、揮発した化学物質は、シロアリだけではなく、その家に住む人の健康にも悪影響を及ぼします。近年、メディアを通じて、シックハウス症候群に対する意識も高まっていることから、設計の段階で、シックハウスにならないように配慮しながら、薬剤に頼り過ぎないシロアリ対策を講じることが重要になってきています。その方法として、まず、施工の第一段階で、コンクリート基礎の下に、シロアリが通過できないガラス繊維製の防蟻防湿シートを敷き詰めます。やり方次第で効果が激減するので、施工業者さんに、くれぐれも隙間を開けないようにお願いしなければなりません。基礎の上部分には、ねずみ返しならぬ蟻返しを、設置します。荷重を支える床束は、シロアリのえさになりにくいプラスチック、または、鋼製を選び、土台には、水に強く腐りにくいヒバやヒノキを使います。床下に湿気がたまると、シロアリの活動が活発になるので、普段から空気の流通をよくして湿気を防ぐために、基礎に十分な数の換気口を設けておきます。ここをふさいでしまうと意味がないので、換気口周辺には植木鉢やダンボールなどの物を置かないようにします。また、シロアリの進入がないか、水漏れしていないか定期的に点検できるように、床下点検口を作り、そこから入って基礎全体を見回れるように設計しておくことが大切です。床下の空間が狭すぎると、空気がよどむだけではなく、いざ点検しようとしても、身動きが取れないので、充分な高さをとっておく必要があります。また、建築中に残った廃材が、床下部分に放置されていると、そこがシロアリの温床になるので、見つかり次第、廃棄しましょう。シロアリの被害を未然に予防するには、定期的に点検して早期発見することが、最も効果的です。床下だけでなく家の外の基礎外周部分にも、蟻道ができていないか、忘れずにチェックするようにしましょう。
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